ネットワーク講座 > 通信プロトコルの基礎
プロトコルとは? †
プロトコル(protocol)とは、通信規約・約束事です。
コネクションとは? †
コネクション(connection)とは、仮想的な通信路のことです。
データの転送にかかわるプロトコルは、
- コネクション型プロトコル
(通信を開始する前にコネクションを確立し、終了時にコネクションを開放する) - コネクションレス型プロトコル
(通信の際にコネクションを確立しない)
の二つに分類されます。
コネクション型プロトコルとは? †
コネクション型プロトコルは、信頼性を重視したデータ転送ができるように設計されたプロトコルです。
コネクション型プロトコルの例:TCP (Transmission Control Protocol)
コネクション型プロトコルの通信は、
- 開始時
- 通信時
- 終了時
の3つの段階があります。
コネクション型プロトコル通信の3段階は、電話と似ています。
- 電話:「相手を呼び出し電話回線を確保する」→「通話を行う」→「受話器を置いて回線を開放する」
- TCP:「コネクションの確立」→「データ通信」→「コネクションの開放」
通信開始時の仕組みは? †
- 送信側から受信側に接続要求を送信する。
- 受信側はその要求に応答を返す。
- 接続要求と応答のやりとりで、コネクションを確立する。
コネクションの確立後、送信側は受信側にデータ送信を開始することができる。
データ送信時の仕組みは? †
- エラー制御:受信側は、データが届いたことを送信側に通知するため、確認応答を返す
- フロー制御:送信側は、ネットワークの混雑の度合いに応じて、データの送信量を変化させる。
- 順序制御:データが正しい順序で届くように、あるいは順序が異なって届いても元の順序に再構成できるようにする。
通信終了時の仕組みは? †
- 送信側から受信側に切断要求を送信する。
- 受信側はその要求に応答を返す。
- 切断要求と応答のやりとりで、コネクションを開放する。
コネクションレス型プロトコルとは? †
コネクションレス型プロトコルは、効率を重視したデータ転送ができるように設計されたプロトコルです。
コネクション型プロトコルの例:UDP (User Datagram Protocol)
コネクション型プロトコルの通信は、相手が通信可能かどうか確認せずに、データを送信します。
ネットワークアーキテクチャとは? †
通信に必要な機能に合わせて、複数のプロトコルを体系的にとりまとめたものをネットワークアーキテクチャまたはプロトコルスタックと呼びます。
代表的なネットワークアーキテクチャには、OSIとTCP/IPがあります。
データ通信において、同じネットワークアーキテクチャを使用したノード間で、通信を実現することができます。
レイヤー(階層)とは? †
ネットワークアーキテクチャは、通信に必要な機能を、通信の流れに合わせていくつかの段階に分けています。
それぞれの段階を「階層」または「レイヤー」と呼びます。
- 各階層には、独立した通信の役割が定義されている。
- 各階層には、必要なプロトコルが用意されている。