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ATM

ATM = Asynchronous Transfer Mode

ATMとは【Asynchronous Transfer Mode】 - IT用語辞典

ATM 【Asynchronous Transfer Mode】
読み :エーティーエム
 
1本の回線を複数の論理回線(チャネル)に分割して同時に通信を行う多重化方式の一つで、各チャネルのデータを53バイトの固定長データに分割して送受信する方式。
 
ATMで送受信されるデータは48バイトごとに分割され、5バイトのヘッダ情報を付加された「ATMセル」という単位で送受信される。
 
OSI参照モデルでは第2層(データリンク層)にあたり、物理層には光ファイバーや銅線が、ネットワーク層にはIPなどが利用できる。
 
従来の公衆通信サービスのように、電話(音声通信)、データ通信などアプリケーションごとにばらばらに構築されていたネットワークを統合し、効率的で拡張性の高いネットワークの実現を目指して開発された。
 
Ethernet LAN同士の接続や、NTTの拠点間データ通信サービス「ATMメガリンク」などに応用された。最近では、ADSLサービスのネットワークインフラにATM通信を採用する例もある。

Asynchronous Transfer Mode - Wikipedia

Asynchronous Transfer Mode(アシンクロナス トランスファー モード、非同期転送モード、ATM)は、53バイトの固定長のデータであるセルを基本的な通信の単位とする、Virtual Circuit cell relay(仮想回線セルリレー)による通信プロトコルである。

ATMは、既存の一般電話網 (PSTN)・デジタルハイアラーキ(PDH・SONET/SDH)・パケット通信(データ長が可変のIP、フレームリレー)を統合する、複数レベルのQoSをサポートする高速サービス総合デジタル網 (B-ISDN) の実現を目的としていた。
OSI参照モデルでいうところの物理層(第1層)から、データリンク層(第2層)、ネットワーク層(第3層)までの標準規格を提供している。
当初155Mbps(実データ部135Mbps)として設計されたが、現在では600Mbps近くまで提供されている。

コンピュータネットワークよりも電気通信の業界の既存技術・発想をもとに標準化され、グローバルな通信網からプライベートなLANまでを統合しATMに置き換えようと広範囲に渡って準備がなされた。
しかし、当初の意図に反し、非常に複雑な技術になってしまったため、一つの統合されたネットワークとしての実装の完成が阻まれ、IPのように広範囲に渡って利用される技術にはならなかった。
 
ATMで良かったとされた点は、MPLSへと引き継がれ、汎用のレイヤ2のパケットスイッチングのプロトコルとして利用されている。

ATMの仕組み
ATMは回線交換方式とパケット方式両方の長所を取り入れている。
データをセルに組み立てる点ではパケット方式に似ているが、ATMセルはイーサネットパケットとは違い固定長であるためセルの先頭を識別することが容易であり、宛先をハードウェアで処理することで交換機内でのタイムロスを減らしている。
 
回線交換とパケット交換の方式間の特性差を解消するため、データは仮想回線識別子の付いた53オクテット固定長のセル(5オクテットはヘッダー、48オクテットはペイロード)に割り付けられて送出される。
高ビットレートの情報はセルを多く送り、低ビットレートの情報はセルを少なくして送るので回線を有効に利用できる。

atm.jpeg

ATMの基本原理 http://www.allied-telesis.co.jp/library/nw_guide/tech/atm.html

リンク

MPLS

ネットワークエンジニアとして・ATM ( Asynchronous Transfer Mode )
http://www.infraexpert.com/info/4adsl.htm


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