ネットワーク用語 > SAN
SAN †
SAN = Storage Area Network
ストレージエリアネットワーク(Storage Area Network,SAN, 「サン」と発音)は、ハードディスク装置や磁気テープ装置などのストレージと、サーバなどのコンピュータを、ファイバチャネルなどのシリアルSCSIプロトコルを用いてネットワーク化したシステムである。膨大な量のデータファイルを保存・活用・一括管理するために使用される。
コンピュータネットワークとしては、TCP/IPを用いたインターネットやLANが身近であるが、SANは、これらTCP/IPネットワークとは独立に構築される。通常SANは、企業や大学のマシン室内で実現されるものであり、一般の人が目にする機会は少ない。
SAN(Storage Area Network)の長所と短所
SAN
Storage Area Network
ストレージ専用の高速ネットワーク
DAS/NASと同様に語られますが、SANはストレージ自体の名前ではなくストレージ専用のネットワークの名称です。
DASの高速性と、NASの柔軟性をもっており、ファイバーチャネルを用いてサーバからストレージへ高速なアクセス(転送)が可能です。
さらにSAN環境でSANファイルシステムを利用することにより、複数のサーバが同時に同一のボリュームへアクセスすることが可能になります。
- 長所
- ブロックデータ転送が可能なので高速なデータのやり取りが可能です。
- SANファイルシステムを構成するすべてのシステムは同じボリュームに同時にアクセスできます。
- ストレージを集中管理することが可能です。
- 冗長性を持たせることによって、障害に対して強いシステムです。
- 短所
- 専用のネットワークを敷設する必要があるため、導入コストは他に比べて高めです。
- 導入時にはプランニングプロセスが必要です。
http://storage-system.fujitsu.com/jp/lib-f/tech/beginner/san/
DASからSANへ
ITシステムの導入が進むにつれ、業務システムごとにサーバが立ち上げられ、そのサーバにはストレージがぶら下がります。このようなサーバとストレージが1:1の状態をDAS(Direct Attached Storage)といいます。DASの状態では、情報量増加への対応やバックアップなど、運用管理が大きな負荷となっていきました。
そこで、考えられたのがストレージ専用ネットワーク「SAN」です。それまで1:1だったサーバとストレージの関係を、専用ネットワークでストレージをまとめることで、n:1に(ストレージが1、あるいは1に近い数)を実現しようとしたのです。
ストレージを1台(あるいは1台に近い数)にまとめることで、未使用分のストレージ容量を抑えることができ、コスト削減になります。管理する台数も減りますので、バックアップなどの運用も楽になります。