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CUPS

CUPS = Common Unix Printing System

CUPS ‐ 通信用語の基礎知識

CUPS
読み:カップス
外語:CUPS: Commom UNIX Printing System 英語
 
共通UNIX印刷システム。
Easy Software Productsが開発した、UNIX/Linuxで動作する印刷システム

概要
既存のBerkeley lpr(LPD)やSystemV lp等のラインプリンター系印刷システムと互換性を持ちながら、高機能プリントシステムを実現させた。
印刷プロトコルとしてIPPを使用し、PPD(PostScript Printer Description)ファイルのサポート、プリンタードライバー・プリンターフィルターのモジュール化、複数のプリンターによるプリンタークラスの定義、Webベースの設定ツール、など、先進的な機能が含まれている。

特徴
CUPSの特徴の一つはフィルターにある。
CUPSは、フィルターと呼ばれるデータを変換するプログラムを組み合わせ、CUPSサーバーに送られてきたデータを印刷可能な状態へと変換する。
これらフィルターが提供する機能はデータ形式の変換やプリンター言語への変換、また用紙の印刷順序の入れ替えなどである。
こうした幾つかのフィルターで構成されるまとまりをプリンタードライバーといい、特にプリンターで印刷できるデータ形式に変換するフィルター群のことを指す。

CUPS/IPP ‐ 通信用語の基礎知識

CUPS/IPP
読み:スィーユーピーエス・アイピーピー
 
UNIX互換環境用の印刷プロトコル。
UNIX用の高機能プリントシステムとして初めて成功したもの。

概要
このプロトコル誕生以前、UNIX互換環境ではLPDプロトコル(Berkeley Line Printer Daemon)か、AT&T Line Printer systemが使われていた。
しかしこれらのプリンターシステムは1970年代に、主としてラインプリンター用に作成されたもので、ラインプリンター以外のプリンターで使用するため各UNIXベンダーは様々な独自拡張を施してきた経緯がある。
同時期に、LPRng、PLP、Palladinなどの新しいプリントシステムも作られたが、能力的にはあまり変わらず、普及もしなかった。

特徴
そこで、IEEEが提唱するPOSIX標準印刷環境[IEEE-1387.4]、およびIETFのPrinter Working Groupが標準化したIPPを実装したインターフェイスの開発が行なわれ、またIPPに対応した印刷システムCUPSがEasy Software Productsにより開発され、CUPS/IPPが登場した。
Red Hat Linux 9やTurbolinux 8など以降では標準として採用されている。
CUPS/IPPの下位であるIPPは、HTTP上位互換のプロトコルで印刷要求を送信する。
CUPS/IPPの上位のCUPSは、IPPから要求を受けとり、フィルターを掛け、プリンターへ送るデータへと変換をする。

Common Unix Printing System - Wikipedia

Common Unix Printing System (コモン・ユニックス・プリンティング・システム) は Unix系OS用のモジュール化された印刷システムである。
普通 CUPS (カップス) と略称される。
CUPSは、Mac OSやWindowsの印刷機構に遅れをとっていたUnix系OSに強力な印刷機能をもたらすことになった。
CUPSでは Unix系OSでプリンタの形式・型ごとに独自に書き上げねばならなかったデバイスドライバの作成が極めて容易になり、過去にUnix系OSが対応していた特殊なラインプリンタとPostScriptプリンタのみならず、Macintosh/Windows向けに市販されているプリンタのほぼ全てがUnix系OS上から利用できるようになるとされている。
 
CUPSを運用しているコンピュータは、クライアントのコンピュータから印刷ジョブを受け取るサーバとなり、それらのジョブを処理して適切なプリンタへと送る。
また、その際には HTTPのBasic認証およびDigest認証、ローカル認証、128ビットTLS/SSL暗号化などを用いることもできる。
 
CUPSはUnixの印刷スプーラとスケジューラ、フィルタ・システム、およびバックエンド・システムからなる。
このうち、フィルタ・システムは印刷データをプリンタが理解可能な形式へ変換することを受け持ち、バックエンド・システムはそのデータをプリンタへと送ることを受け持つ。
CUPSは印刷ジョブとキューを取り扱う基盤としてIPP (Internet Printing Protocol)を用いている。
またCUPSはUnixで伝統的なSystem V形式と BSD (バークレー) 形式のコマンド・ラインのインターフェースもサポートしており、さらに SMB プロトコルも部分的にサポートしている。
CUPSが提供するデバイス・ドライバは、アドビのPPD (PostScript Printer Description)形式のテキスト・ファイルを用いて設定が可能である。
CUPSを設定するためCUPS自身はウェブ (HTTP)を用いた組込みのインターフェースを有している。
また多くのユーザ・インターフェースがさまざまなプラットフォームに対して用意されており、ESP Print Proといった商用パッケージだけでなく、KUPS、GtkLP、QtKUPS、XPPなどのオープンソースライセンスで開発されているGUIがいくつも存在する。
CUPSはGNU General Public LicenseとGNU Lesser General Public License, Version 2の元で配布されている。

CUPS とは - Linuxキーワード:ITpro

カップス
CUPSとは
Common Unix Printing System
 
CUPSは,Mac OSやLinuxを含むUNIX系OSの印刷システムで中核を成すサービスです。
印刷データを管理します。

zu1.gif
図1 一般的なLinuxの印刷システムの概念図。ドライバはプリンタ・メーカーから提供される。
 

図1が,Linuxの一般的な印刷システムです。
CUPSは,アプリケーションから受け取った印刷データをいったん保存し,スケジューリングを行います。
そして,受け取った印刷データをGhostscript(ゴーストスクリプト)と呼ばれるソフトウエアに,プリンタの機種依存情報や設定情報と一緒に渡します。
Ghostscriptは,印刷データと設定情報に基づいて,プリンタの描画命令に変換して,ドライバにデータを渡します。
 
CUPSが参照する機種依存情報は,通常PPDと呼ばれるファイルに記述されます。
また,CUPS側の設定情報は,ドライバの持つフロントエンド・ツールか,CUPSが持つ設定用のWebページで指定します(写真1)。

zu2.gif
写真1 CUPSの設定画面。CUPSが稼働するコンピュータでWebブラウザを使って,「http://localhost:631/」と入力すれば表示できる。
 

CUPSは,通常デーモンとして稼働されます。
ラン・レベルごとに自動起動されるか否かは,次のコマンドで確認できます。

$ chkconfig --list cups

自動起動されていない場合は,管理者権限で

# chkconfig cups on

を実行すれば,自動実行を設定できます。
 
CUPSは,オープンソース・ソフトとして公開されています。
ただし,米Apple社は2007年7月17日,CUPSの開発者からCUPSのソース・コードの著作権を獲得したと発表しています。
(参考記事「アップル,UNIX向け印刷システム『CUPS』を買収 」

リンク

IPP
LPR

アップル,UNIX向け印刷システム「CUPS」を買収 - CNETニュース:ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/MAG/20070718/277679/


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Last-modified: 2011-09-25 (日) 14:40:30 (4597d)