ネットワークスペシャリスト

仮想化の基本と技術

仮想化の基本と技術
清野 克行
翔泳社
2011-06-15
  • 清野 克行 (著)
  • 価格:¥ 2,394
  • 単行本(ソフトカバー): 256ページ
  • 出版社: 翔泳社 (2011/6/15)
  • ISBN-10: 4798123706
  • ISBN-13: 978-4798123707
  • 発売日: 2011/6/15
  • 商品の寸法: 21 x 15 x 2.2 cm

クラウドの中核インフラを担う基幹技術とビジネスの概要が図解でわかる!
古くて新い技術と呼ばれる「仮想化技術」は、近年、Amazon EC2、Google App Engine、Microsoft Azureをはじめとするクラウドサービスの登場によって大きな注目を集めるようになっています。
本書は、仮想化技術のうち、クラウドサービスによって特に注目を集めるようになった「サーバの仮想化」と「ストレージの仮想化」を中心に、仮想化の概念と技術の全体像を、現在提供されいているサービスとともに解説しています。
初心者でも理解しやすく実用性の高い内容構成になっています。
受託開発系企業のエンジニアやWebサービス企業のシステム管理担当者にお勧めの1冊です。

Amazon.co.jp レビュー

2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★★★ 仮想化技術の基礎を学ぶにはいい本だと思います。, 2011/7/16
By hamachobi

どこまで理解できたかは心許ないけれど、仕事の都合上仮想化技術を勉強しようとたまたま手にとった本だが、とても分かりやすくて勉強になった。

「仮想化」っていうとサーバの仮想化を考えてしまうけど、この本はそれだけではない。
構成としては、

第1章 仮想化技術の概要
第2章 仮想化技術の基礎知識
で、「仮想化の基礎」といった全般的な知識をについて紹介し、

第3章 サーバーの仮想化
第4章 ネットワークの仮想化
第5章 ストレージの仮想化
第6章 クラウドと仮想化
で、各論的な知識を詳しく紹介し、

最後の
第7章 仮想化のこれから
で、今後の仮想化技術の進展について説明している。

私のところでも、もはやサーバの仮想化なしではシステムは成り立たなくなっているが、基本的な知識なしに、導入を進めてきたこともあり、ここで再勉強できたのは大きい。特にサーバの仮想化については、個々の仮想化製品に偏ることなく、その特徴を説明してくれているのがいい。

また、第3章から第5章までの、サーバー、ネットワーク、ストレージの仮想化については、単に仮想化だけではなく、その前提となる仕組みから説明してくれているのが分かりやすい。

また、各社のクラウドサービスの比較紹介を行った第6章のクラウドや第7章のシンクライアントについても、とても分かりやすかった。

仮想化技術の基礎を勉強にするにはいい本だと思う。

  • 仮想化の総論と各論について述べている。
  • サーバー、ネットワーク、ストレージの各パートについて、仮想化を紹介している。
    浅く広く理解するには良さそうな本ですね。

目次

http://www.seshop.com/product/detail/13212/

1章 仮想化技術の概要

1-1 仮想化の概念とは
   仮想化=情報システムにおける物理リソースの抽象化
1-2 サーバーの仮想化とは
   リソースの集約によるサーバーの有効活用
1-3 ネットワークの仮想化とは
   物理構成はそのままにネットワーク構成を変更
1-4 ストレージの仮想化とは
   リソースの有効活用と柔軟な構成変更
1-5 アプリケーションとデスクトップの仮想化とは
   シンクライアントやバージョン対応での利用
1-6 ファイルとメモリの仮想化とは
   セキュリティ対策やサーバー仮想化での利用
1-7 ターミナルの仮想化とは
   デスクトップからのアプリケーション、データの排除
1-8 コンピュータ処理能力の向上
   仮想化が注目される理由(1)
1-9 Webアプリケーションシステムの利用拡大
   仮想化が注目される理由(2)
1-10 クラウドサービスの利用拡大
   仮想化が注目される理由(3)
1-11 メインフレーム時代の仮想化技術
   仮想化技術の歴史(1)
1-12 水平型ネットワークとLANの誕生
   仮想化技術の歴史(2)
1-13 パケット通信網とネットワーク・コンピューティング
   仮想化技術の歴史(3)

2章 仮想化技術の基礎知識

2-1 シングルテナントとマルチテナント
   仮想化で使われるキーワード(1)
2-2 パーティショニングとライブマイグレーション
   仮想化で使われるキーワード(2)
2-3 スケールアップとスケールアウト
   仮想化で使われるキーワード(3)
2-4 プロビジョニング
   仮想化で使われるキーワード(4)
2-5 ILM(情報ライフサイクル管理)
   仮想化で使われるキーワード(5)
2-6 システム開発・運用フェーズでの仮想化の利用
   仮想化技術がもたらすメリット(1)
2-7 システム増強・移行フェーズでの仮想化の利用
   仮想化技術がもたらすメリット(2)
2-8 クラウドコンピューティングと仮想化
   仮想化技術がもたらすメリット(3)
2-9 レガシーマイグレーションと仮想化
   仮想化技術がもたらすメリット(4)

3章 サーバーの仮想化

3-1 サーバー仮想化のソリューション
   仮想マシン、OS仮想化、パーティショニング
3-2 ホストOS型とハイパーバイザー型
   仮想マシンの分類
3-3 ホストOS型の仕組み
   ホストOS上で動作する仮想化ソフトウェア
3-4 「VMware Server」(ヴイエムウェア)
   ホストOS型仮想化の製品例(1)
3-5 「Virtual Server 2005 R2」(マイクロソフト)
   ホストOS型仮想化の製品例(2)
3-6 ハイパーバイザー型の仕組み
   ハードウェアのBIOS上で動作する仮想化ソフトウェア
3-7 「VMware ESXi」(ヴイエムウェア)
   完全仮想化ハイパーバイザー型の製品例(1)
3-8 「Hyper-V」(マイクロソフト)
   完全仮想化ハイパーバイザー型の製品例(2)
3-9 「Xen」(ゼンソース)
   準仮想化ハイパーバイザー型の製品例(1)
3-10 モノリシックカーネルとマイクロカーネル
   ハイパーバイザー型のもう1つの分類
3-11 ハードウェア仮想化支援機能の原理と実装
   サーバー仮想化と仮想マシンを支える技術
3-12 「Intel VT」(インテル)
   ハードウェア仮想化支援機能の実装例(1)
3-13 「AMD-V」(エイ・エム・ディ)
   ハードウェア仮想化支援機能の実装例(2)
3-14 プログラムの実行とOSの役割
   OS(オペレーティングシステム)の基礎知識(1)
3-15 マルチプロセス・システム
   OS(オペレーティングシステム)の基礎知識(2)
3-16 割り込み(インタラプト)システム
   OS(オペレーティングシステム)の基礎知識(3)
3-17 仮想記憶システム(ページング方式)
   OS(オペレーティングシステム)の基礎知識(4)
3-18 ファイルシステム
   OS(オペレーティングシステム)の基礎知識(5)

4章 ネットワークの仮想化

4-1 ネットワーク仮想化のソリューション
   ネットワークの経路と機器の仮想化
4-2 VLANとは
   端末の仮想的なネットワーク・グループ
4-3 VLAN構成の種類
   ポートVLANとダイナミックVLAN
4-4 複数スイッチにまたがるVLANの構築
   VLANタギングと高速ルーティング
4-5 VPNとは
   パケットのカプセル化と暗号化
4-6 VRFとMPLS
   ルーターの仮想化
4-7 ロードバランサーの機能
   OSなどに依存しない負荷分散の実現
4-8 ブレードサーバーの機能
   仮想OSに依存しない仮想化ネットワーク環境
4-9 OSI参照モデルと各レイヤの機能
   ネットワークの基礎知識(1)
4-10 物理層とデータリンク層
   ネットワークの基礎知識(2)
4-11 ネットワーク層とトランスポート層
   ネットワークの基礎知識(3)
4-12 セッション、プレゼンテーション、アプリケーション層
   ネットワークの基礎知識(4)
4-13 データの送受信とヘッダ情報
   ネットワークの基礎知識(5)
4-14 コネクション型通信とコネクションレス型通信
   ネットワークの基礎知識(6)

5章 ストレージの仮想化

5-1 ストレージ仮想化のソリューション
   サーバー仮想化環境におけるリソースの有効活用
5-2 RAIDシステムと仮想化
   複数台のハードディスクを1台として運用
5-3 DASと仮想化
   直接接続型ストレージにおける仮想化
5-4 SANと仮想化
   外部接続ストレージにおける仮想化
5-5 ディスクドライブの機能
   ストレージの基礎知識

6章 クラウドと仮想化

6-1 クラウドコンピューティングの由来
   クライアント・サーバーに替わる新しいモデル
6-2 クラウドコンピューティングの定義と5つの特徴
   構成の設定・再配置とネットワークアクセスが可能なリソースモデル
6-3 クラウドコンピューティングのサービスモデル
   SaaS型、PaaS型、IaaS型
6-4 クラウドコンピューティングの配置モデル
   プライベート、コミュニティ、パブリック、ハイブリッド
6-5 「Amazon Web Services」(アマゾン)
   アマゾンが世界で最も早く提供開始したクラウドサービス
6-6 「Google App Engine」(グーグル)
   グーグルが提供するPaaS型クラウドコンピューティング環境
6-7 「Windows Azure」(マイクロソフト)
   .NETベースの本格的なサービス開発プラットフォーム
6-8 「Salesforce.com」(セールスフォース)
   ビジネスアプリケーションに特化したSaaS型とPaaS型のサービス
6-9 日本のクラウド基盤サービス
   ホスティング型モデルとSaaS基盤モデル

7章 仮想化のこれから

7-1 サーバー仮想化の今後
   将来的なハイパーバイザーの構成とバイナリ・トランスレーション
7-2 ハードウェア仮想化支援機能の進化
   VT-XとAMD-Vの動向とKVM
7-3 シンクライアント化の潮流
   シンクライアントのメリット・デメリット
7-4 クラウドサービス間の連携
   クラウドサービスブローカーとハイブリッドクラウド
7-5 ユビキタス・コンピューティングとグリーンIT
   仮想化技術が次世代サービスにおいて果たす役割


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Last-modified: 2011-08-11 (木) 19:08:37 (4642d)