[[ネットワーク用語]] > STP

* STP [#i7946ca4]

Spanning Tree Protocol

[[スパニングツリープロトコル - Wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/Spanning_Tree_Protocol]]
>スパニングツリープロトコル(英語: spanning tree protocol、STP)は、あるLANにおいてループ構成を回避するための通信プロトコルである。
IEEE 802.1Dで定義、および規格化されている。

>''スパニングツリーの必要性''
本プロトコルの本質的な必要性は、&color(red){LANにおけるループ構成を避ける};ことにある。
ネットワークにおいてループ構成を構築した場合、いくつかの問題が発生する。
第一に、スイッチの間でブロードキャストパケットがループすることで、ブロードキャストストームと呼ばれる現象が起き、CPUリソースと帯域幅を消費する。
そして第二に、自分が発信したはずのパケットが別の場所から戻ってくる為、スイッチが行うMACアドレステーブルの学習が正しく動作しない。
本プロトコルを利用すれば、ネットワーク利用者が不用意にループを構成した場合もスイッチが自律的にループを解消し、上記のようなネットワークの不正動作を防ぐことが出来る。
 
また、本プロトコルは&color(red){実質的な冗長化プロトコル};として使われることがある。
ネットワークデザインにおいては、重要なパスが故障した場合の代理として予備の(冗長な)リンクを作ることが望ましい。
しかしある2点間の経路を複数作ると、その2点間にループが構成されてしまい、LANが正常に動作しない。
ここで本プロトコルを用いることで、リンクの冗長化を実現しつつループ構成を防ぐことができる。

>''スパニングツリープロトコルの動作''
本プロトコルは、[[BPDU]](bridge protocol data unit)と呼ばれるフレームのやり取りによって、木構造の根となるブリッジ(ルートブリッジ)を定める。
その上でさらにBPDUを交換することでルートブリッジまでの仮想的な距離をしらべ、その情報をもとに不要な経路を遮断する。
+各ブリッジはBPDUを交換し、その内部に含まれるブリッジIDの比較により、ルートブリッジを決定する。
+さらにBPDUを交換し、ルートブリッジまでのパスコスト(仮想的な距離。リンク速度に応じて決められた値を合計して求める)を計算する。
+各ブリッジにおいて、最もルートブリッジに近いポートをルートポート(Root Port、[[RP]])とする。ただし、ルートブリッジにいたるルートが複数存在する場合は、リンク速度から求められるコストの和を比較することで、最短ルートを選ぶ。
+各セグメントにおいて、最もルートブリッジに近いポートを指定ポート(Designated Port、[[DP]])とする。
+その他のポートは非指定ポート(Non Designated Port、[[NDP]])とする。
+非指定ポートを閉塞することでスパニング木を形成する。

>''スパニングツリープロトコル''
スパニングツリーの動作上の欠点として、収束までの時間が長いことや、VLANを構成する環境での動作が難しいことが挙げられる。
収束までの時間短縮を図った規格として、IEEE 802.1wにラピッドスパニングツリープロトコル(Rapid Spanning Tree Protocol、[[RSTP]])が、またVLAN環境での動作を考慮した規格として、IEEE 802.1sにマルチプルスパニングツリープロトコル(Multiple Spanning Tree Protocol、[[MSTP]])が、それぞれ規定されている。
なお、IEEE 802.1s は後に IEEE 802.1Q に統合されている。


スパニングツリー 【 spanning tree 】
http://e-words.jp/w/E382B9E38391E3838BE383B3E382B0E38384E383AAE383BC.html

スパニング・ツリー完全理解
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20060930/249477/


** [#gbc18e7e]
[[BPDU]]
[[RSTP]]
[[MSTP]]

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