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VDSLを使えば、電話回線を利用したLANが組める。
VDSLとは【Very high-bit-rate Digital Subscriber Line】 - IT用語辞典
読み : ブイディーエスエル
DSLの一つ。
1対の電話線を使って通信する。
ADSLと同じ非対称速度型であり、伝送速度は電話局→利用者方向(下り)が13Mbps~52Mbpsで、利用者→電話局方向(上り)が1.5~2.0Mbps。
最大伝送距離は300m(下り52Mbps)~1.4km(下り13Mbps)。
集合住宅などで建物内の電話回線網を利用して高速な通信サービスを提供する場合などに利用される。
その際、高速性を生かすために外線(建物から電話局までの回線)に光ファイバーを組み合わせることが多い。
VDSL
VDSL (Very high bitrate Digital Subscriber Line) は1対のツイストペアケーブルで、他のDSL方式より高速な通信を行なう。
100m - 1.5km程度の通信を目的としており、それ以上の距離ではADSLの方が有利となる。
ADSLよりも広い帯域(最高30MHz)や速度優先の技術を採用しており、技術革新が大きいADSLの2倍以上の転送能力を持つ。
集合住宅などの主配線盤でFTTxを変換し既設の電話線で各加入者に分配するために使用されているほか、ホテル客室での高速インターネットにも使われている。
上記のような利用が一般的であるが、一般向けのADSL回線の高速版という位置づけでJANISネット(株式会社長野県協同電算)がVDSLを利用したインターネット回線を提供している。
理論通信速度は60MbpsにものぼりFTTHにも劣らない速度を実現しているが圧倒的な速度を実現できるのはVDSLの特性上、NTT局(または有線放送局)から1km以内の信号減衰の少ない電話回線のみとなる。
それ以上の距離になると使用できる周波数帯が狭くなり、通常のADSLと同等またはそれ以下にまで性能が低下してしまう。
使用帯域は0.64 - 30MHzで、上り下りとも速度を出せるようにいくつか帯域を区切り上り下りを交互に割り当てている。
そのために最大速度も現在の光ファイバーの速度を基準に下りは100Mbps、上りは30Mbpsから100Mbpsとしているものが多い。
なお日本でも初期のFTTxサービス提供時はVDSLの代わりにHomePNAも使われていたが、VDSLが広く普及するとともにあまり使われなくなった。
おしえてブロードバンド 第31回:「VDSL」ってADSLと違うの?
VDSLは、ADSLと同様、既存の電話回線(メタル回線)を利用して高速な通信を実現する通信方式です。ADSLに比べて高い速度(下り最大100Mbps、上り40Mbps程度)での通信が可能ですが、非常に高い周波数の信号を使うため、数百メートル程度の距離でしか利用できません。
このため、現状は、マンションなどの集合住宅向けのFTTHで、構内配線用に利用されています。光ファイバを建物の共用部分まで引き込み、それ以降はVDSLを利用した電話回線で配線するのが一般的です。
5バンドVDSLが利用する周波数帯。ADSLの3.75MHz以上の周波数帯も通信に利用することで高い速度を実現している
マンションなどの集合住宅では、共有部分まで光ファイバを敷設し、その先、各住戸までは電話回線を利用したVDSLを利用する