ネットワーク用語 > 輻輳(ふくそう)
輻輳 = congestion, crowding
輻輳(ふくそう)は、物が1ヶ所に集中し混雑する様態をいう。
たとえば電話網でイベントや災害などの時などに発生する、通信要求過多により、通信が成立しにくくなる現象の通信分野における用語。
輻輳の発生を回避する技術や輻輳状態から速やかに回復させる技術のことを輻輳制御(congestion control)と呼び、輻輳の状態が悪化し、通信効率が非常に低くなる状態を輻輳崩壊と呼ぶ。
輻輳 【crowding】
読み :ふくそう
ものが一ヶ所に集中して混雑している状態のこと。
IT分野では、電話回線やインターネット回線において利用者のアクセスが特定の宛先に集中することにより、通常行えるはずの通話・通信ができなくなる状況を指す。
俗に「回線がパンクする」と表現される状態。
輻輳が生じる主な原因は大地震や強い台風など大災害が発生した際に、災害発生地における住民の安否確認や、人気のチケットや製品を予約をする際の予約開始日などに予約が集中することで回線が処理できる許容量をオーバーするためである。
携帯電話では、年末年始のあいさつや、コンサートや花火大会、祭りなど大勢の人数が集まるイベント、大都市のラッシュアワー時、天候の急変時など一般電話に比べてトラフィックの変動が激しく輻輳を発生する危険性が高い。
輻輳が発生している状況で電話をかけると、「お客様のおかけになった電話は大変混みあってかかりにくくなっております」などの音声メッセージが流れて回線に接続されない状態におかれる。
携帯電話の場合は、「しばらくお待ちください」といったメッセージが携帯の画面に表示される。
インターネットではブラウザに接続できない旨のメッセージが表示される。
たいていの場合は、輻輳が発生する以前のまだ余裕のある段階で上記メッセージを流してアクセスを制限し、機器の故障などを回避する対策がとられている。
インターネットではアクセス先に接続できないと、再度接続確認、接続作業を自動で試みる機能を備えているため、輻輳の状況をさらに悪化させてしまう可能性がある。
この悪循環により輻輳の状態が最悪化することを「輻輳崩壊」と呼ぶ。
この事態を避けるために通信機器はスロースタートや輻輳回避などの様々な機能を備えている。
輻輳 ふくそう (一般)
一箇所に物や事が集まってくること。
交通や通信(主に電話・インターネットなどの情報通信)が集中して混雑すること。