[[ネットワーク用語]] > OSPF * OSPF [#lb95aa42] OSPF = Open Shortest Path First [[OSPFとは【Open Shortest Path First】 - IT用語辞典>http://e-words.jp/w/OSPF.html]] >OSPF 【Open Shortest Path First】 読み :オーエスピーエフ [[TCP/IP]]における経路選択([[ルーティング]])[[プロトコル]]の一つ。 [[RIP]]の持つ様々な問題点を改良したプロトコル。 [[サブネットマスク]]のサポートや「エリア」の概念の導入によりネットワークを階層構造化し、経路情報の量を小さくしているのが特徴。 [[IPルーティング入門(5):大規模で複雑なネットワークでの運用に堪えるOSPF - @IT>http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/0203/28/news001.html]] >[[RIP]]や[[BGP]]などのように[[UDP]]や[[TCP]]上で動作するルーティング・プロトコルではなく、&color(red){[[IP]]上で直接動作している};ため(IPプロトコル番号:89番)、IPに特化したルーティング・プロトコルということができます。 [[Open Shortest Path First - Wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/Open_Shortest_Path_First]] >Open Shortest Path First (オープン・ショーテスト・パス・ファースト、略称:OSPF) は、小規模から大規模のネットワーク向けのリンクステート型ルーティング・プロトコルである。 [[RIP]]における制約を解消するためにIETFにおいて提唱され、スタティック・ルーティングやRIPでは実現できなかった冗長経路構成を容易に実現できる。 BGP4などのEGPが自律システム ([[AS]]) 間のルーティングを行うのに対し、OSPFはIGPであり、[[AS]]内のルーティングを司る。 >OSPFはリンクステート・プロトコルである。 各ルータは隣接するルータとのリンク状態を[[リンクステート広告 (link-state advertisement; LSA) >LSA]]としてフラッディングにより交換することでネットワーク・トポロジーのデータベースを構築し、[[ダイクストラのアルゴリズム>ダイクストラアルゴリズム]]で最短経路ツリーを計算してルーティング・テーブルを作成する。 ネットワーク規模の増大に対処するため、OSPFはネットワークを複数のエリアに分割することを可能としており、フラッディングや経路計算をエリアごとに効率よく実現できる。 エリア間の通信はエリア境界ルータ (area border router; ABR) を介して行われ、エリア間のルーティングは特定のバックボーン・エリアが中継することで実現される。 またルーティング情報更新の負荷を軽減するため、セグメントごとに代表ルータ (designated router; DR) とバックアップ代表ルータ (backup designated router; BDR) が選出されハブとして働く。 [[OSPF (Open Shortest Path First)>http://www.infraexpert.com/study/rp4.htm]] >OSPFとは、ディスタンスベクタ型とは異なる、クラスレスのリンクステートプロトコルです。(RFC2328にて定義) OSPFでは、 &color(red){クラスレスルーティング、 VLSMのサポート、 手動集約、 OSPFネイバー認証、 マルチキャストによる差分アップデート、 Dijkstraアルゴリズム(SPF)による高速収束、 ホップ数の無制限、 大規模ネットワークに対応できる 「エリア」 の概念、 Helloによるネイバー検出と隣接維持、 ルーティングのループフリー}; などが実現されて RIPv2のようなディスタンスベクタ型プロトコルの問題点を解決した、大規模ネットワークに適した[[IGP]]と言えます。 ** OSPFの用語説明 [#t6a5e935] | OSPFの用語 | 各用語の説明 |h | ネイバーテーブル | 隣接するルータが記載されているテーブル。ネイバーを失えばその経由のパスを無効にしパスを再計算。OSPFネイバー確立の条件 ( ① 同じnetmask ② 同じエリア ③ 同じHello/Dead ④スタブフラグの有無 ) | | リンクステートデータベース | LSAにより、全てのOSPFルータ、リンク等に関する情報を持つ。EIGRPのトポロジーテーブルより詳細なネットワークの全体図を持つのでCPUやメモリの使用率が高くなるが、エリア内の全てのOSPFルータが同じLSDBを保持していることから、クエリーを送信することなく、独立して最適ルートの再計算を行える。 | | ルーティングテーブル | 宛先への最適なルートが記載されているテーブル。ある宛先への最適ルートはLSDBから選択されてルーティングテーブルに注入される。EIGRPはDUALを使用するのに対してOSPFはDijsktraを使用する。 | | Dijkstra | 最適なパスの選択ためにLSDBに適用されるOSPFのアルゴリズム。SPFアルゴリズムとも呼ばれる。 | | [[LSA]] | LSA (Link-state Advertisement) には、ルータID、リンク ( インターフェースのコスト、IPアドレス、タイプ等 ) そしてLSAのタイプなどが含まれる。LSAは独自のエージングタイマー( デフォルト30分 )を持っている。つまり、30分に一度ルータ全体の同期が行われる。このLSAはOSPFパケットのLSUに含まれている。 | | エリア | 全てのOSPFルータは同一のLSDB ( 全てのルータとリンクに関する情報 ) を持つ必要があり、大規模なネットワークになってくるとCPUやメモリの使用率が激しくなる。この「エリア」という概念を導入することで同一エリア内の全OSPFルータだけが同一のLSDBの詳細な情報を持つだけでよくなり、異なるエリアのためのLSDBは、同じエリアのLSDBよりも大まかな情報 ( サマリ情報 ) だけを維持すればよい形となる。 | ** エリアとルーター [#i8be42b3] OSPFの役割別ルーター | ルーターの種類 | 役割 |h | 代表ルーター (DR:Designed Router) | エリア内に各1つずつ選出された代表となるルーター。リンク情報を全ルーターで交換すると、トラフィックが膨大になる。そこで、DRとBDR(DRのバックアップ)のみがリンク情報を交換する。 | | エリア境界ルーター (ABR:Area Border Router) | エリアの境界上に位置するルーター。同一の[[AS]]内のエリアとエリアを接続する。| | AS境界ルーター (ASBR:AS Boundary Router) | 別の[[AS]](RIPやBGPなどのネットワーク)との接続点となるルーター。 | ** リンク [#obcbbe30] [[LSA]] [[IGP]] [[RIP]] [[BGP]] [[ダイクストラアルゴリズム]] - 大規模で複雑なネットワークでの運用に堪えるOSPF http://www.atmarkit.co.jp/fnetwork/rensai/iprt05/iprt01.html