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[[ネットワーク用語]] > ルータ * ルータ [#ce01ac25] ルータ = router [[ルーター - Wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC]] >ルーター(英: router)は、コンピュータネットワークにおいて、2つ以上の異なるネットワーク間を相互接続する通信機器である。 通信[[プロトコル]]に[[TCP/IP]]が使われるようになってから普及した。 >''概要'' ルーターはネットワーク間を相互接続する通信機器であり、通常は[[OSI基本参照モデル>OSI参照モデル]]での第1層([[物理層]])から第3層([[ネットワーク層]])までの接続を担う。 一般的に用いられるルーターは、基本機能として各ネットワーク間での[[IP]][[パケット]](第3層)をやり取りできるようにする装置であるが、実際は基本に加えてさまざまな付加機能を実現している。 CENTER:&ref(TCPIP_router.PNG); ** 4つの基本機能 [#k57eb162] ルーターの基本機能は4つある。 *** 接続 [#dd544eb2] ルーター(特に業務用のもの)は複数の回線種別に対応していることが多く、そのために多くの機種でインターフェース・ユニットが交換できるようになっている。 具体的な回線種別の例 - イーサネット(Ethernet)のツイストペアケーブル、光ファイバー - ATM(Asynchronous transfer mode) - FDDI (Fiber distributed data interface) - ISDN PRI/BRI - 各種シリアル回線上でのPPP これらにより、通信業者のWANサービスにあわせて柔軟に回線インターフェースが対応できる。 これは、第2層(データリンク層)以下で接続するリピータハブやL2スイッチ(スイッチング・ハブ)などにはない機能である。 ハードでの柔軟な接続機能と同様に、ソフトによる柔軟な接続機能も備える。 IPsecやPPPoEのような仮想トンネルを使って、公衆回線上に仮想的に独立した伝送路を作りカプセル化したデータをやり取りする機能を備えるものもあり、これにより、IP-VPNと呼ばれる、IPsecなどを用いた仮想専用回線(VPN)を実現出来る。 *** 転送 [#ec7538ea] ルーターがIPパケットを受け取ると、その中のIPパケット・ヘッダーの宛先アドレス(Destionation Address)を読み取る。 宛先アドレスが直接転送可能なアドレスである場合、そのルーターは宛先のノードへ直接パケットを転送する。 直接転送ができないアドレスである場合、経路表(ルーティング・テーブル)と呼ばれる転送先ルーターのリストと照合し、パケットを転送先のルーターに転送する。 パケットを受け取ったルーターは、先のルーターと同様の振る舞いをする。(仮に転送先のノードが見付からない場合、そのパケットは破棄されるか、送信元アドレス(Source Address)に対して、パケットの到着が不可能である事を示すメッセージを送信する。) *** 選別 [#vbb23b93] ルーターは、受け取ったIPパケットに応じて、[[QoS]](Quality of service)によって優遇して転送したり、フィルタによって転送せずに破棄するなど、パケットの選別機能を持つ。 - フィルタ機能 IPヘッダー、TCP/UDPヘッダー、パケット内の有意なデータ(URLなど)を分析して、条件に該当するIPパケットを破棄する。 特定の相手や特定のアプリケーションの通信を排除できる。 - QoS機能 回線容量の小さな伝送路に対して許容量以上のIPパケットを送り出さないように図り、回線容量の有効利用を計る。 -- 優先制御:優先すべきIPパケットとそうでないものを順位付けして送り出す順番を変える。 この方法をプライオリティ・キューイング(Priority Queuing)と呼ぶ。(プライオリティ=優先、キューイング=順番待への割り込みの意) -- 帯域制御:転送量を監視して、IPパケットの送り出すタイミングを調整する。 一定時間ごとに送信パケット量をインターフェースごとに監視し、制限量以上の流量になれば、該当する送信キューからパケットを破棄する。 この方法をポリシングと呼ぶ。 *** 管理 [#o89794ec] ルーターは、経路情報の管理も行う。 相互接続された他のルーターとの通信によって経路情報を交換し合い、常に経路表を最新の状態に保つ。 この経路情報の収集通信プロトコルにはRIP、OSPF、BGP-4などがある。 また、通信制御に用いられるプロトコルであるICMPを積極的に周囲に発信し、エラーや回線の状態を監視するルーターもある。 これらによって、あらかじめ伝送路の2重化や迂回経路への切り替えを設定しておけば、伝送路に障害が発生した場合、別経路への自動的な切り替えが行われる。